最近の裏金問題では、私は明確に区分けしなければいけない二つの論点がごちゃ混ぜになってしまっている気がしている。その二つの論点とは次のものである。
- 政治に金がかかるのはよくない(政治資金規正法上合法とはいえ)
- 裏金=帳簿に収支を付けない不透明な金=はよくない(政治資金規正法違反だし!)
「とはいえ…」問題と、「だし!」問題とでもいおうかね。まずとはいえ問題については、このページの一番下の久米さんという、自民党本部の事務局長を長くやってこられたおじいさんが事情を非常に分かりやすく話してくれているので見てください。うちら国民レベルでなにか出来るかっていうと難しいと思いますよ。
で、上脇教授ひとりに任せるのではなくして、うちら国民市民ひとりひとりがしっかり監視して見張らないといけないのは、「だし!」問題のほう。帳簿に付けろって法律に書いてあるのにそれをやらないのはなぜかっていう論点のほう。
で、その理由は次のようなもの(この投稿は、配信の中国新聞とYahoo!ニュースによる共同連携企画で2024.5.29 11:00にヤフーニュース上に配信された記事「「100万円けちって落ちたら後悔するでしょ」 元自民党事務局長の証言 選挙の「裏金」」)。
端的に言うと、縁故的な、つまり公平公正とは言いがたいやむにやまれぬ事情によって、同じ選挙区内の公職立候補者に対して、選挙資金(陣中見舞い)を傾斜配分しなければならない事情が常に生じているから、ということだろう。まとめると次のようになる。
政治家が帳簿に付けられないお金を必要とする理由は、同じ自民党の中で、特定の選挙区や地方の公職立候補者を縁故などの事情で不平等に処遇していて、そのために傾斜配分をする必要があるが、それが党内や党支援者にバレると、自民党という一つの政党そのものの存立基盤を毀損することになるから、である。いやはやトホホ。
私は30年前に電通とかテレビ局の就職試験を受けたことがあるがもちろん全部落ちた。そして当時から漏れ伝わっていたのは、縁故採用がかなり多いということである。政治家も、大手メディアもこういう既得権益の、ずるい業界というのは、縁故だらけになる。しかしもういい加減そういうの、ダメになっている(グローバル化が進んで、産業競争やらまともな政治統治をしないのなら、円の価値が落ちてしまって国民全体がヤバい状況になるから)。
裏金傾斜配分の、直近の最大の事案がある。河合あんり事件である。
この事件について、詳細をChatGPTに説明してもらおう。
河井あんり事件(河井案里事件)は、河井案里氏およびその夫である河井克行氏が2020年に日本の政治資金規正法違反の疑いで逮捕・起訴された事件です。以下に詳細を説明します。
背景
河井案里氏は、自民党所属の参議院議員で、2019年の参議院選挙において当選しました。河井克行氏は、同じく自民党所属の衆議院議員であり、元法務大臣でした。
事件の概要
1. 選挙違反の疑惑:
河井案里氏が2019年の参議院選挙で当選するために、夫である河井克行氏と共謀して地元の政治家や支援者に違法な選挙資金を提供したとされています。この資金提供は、選挙活動を有利に進めるための買収行為と見なされました。
2. 資金提供の具体例:
検察の調査によれば、河井克行氏と河井案里氏は、選挙期間中に広島県内の地方議員や選挙関係者に総額約2,900万円(約27万ドル)の現金を配布したとされています。この現金は、選挙運動の協力を得るための賄賂として提供されたと考えられました。
3. 捜査と逮捕:
2020年6月、東京地方検察庁特捜部は、河井案里氏と河井克行氏を逮捕し、同年7月に起訴しました。起訴後、両氏は議員辞職し、法的手続きを進めることになりました。
裁判と判決
1. 河井克行氏:
2021年、東京地方裁判所は河井克行氏に対して懲役3年の実刑判決を下しました。河井克行氏は判決を受け入れ、上訴せず刑に服することとなりました。
2. 河井案里氏:
河井案里氏についても同様に、東京地方裁判所は懲役1年6ヶ月、執行猶予5年の有罪判決を下しました。河井案里氏もこの判決を受け入れました。
事件の影響
この事件は、自民党内で大きな波紋を呼び、政治資金規正法の厳格な適用の必要性を再認識させる契機となりました。また、選挙の公正性を保つための制度強化が求められるようになり、日本の政治倫理に対する国民の関心を高める結果となりました。
事件により、政治家の倫理観と法の遵守に対する信頼が揺らぎ、多くの議論を引き起こしました。
この事件でも、帳簿に載せられないお金が問題になった。すでに公知だから書くが、お金の出所は自民党本部(の一部の幹部)ではないかとされている。現在までに、河合らに、原資となる現金を渡した党本部の人間(次に書くがそれは、安倍総理、すがっち、二階幹事長、甘利さんとされている)が検察に起訴された形跡も予兆もない。この四人を推測させる、克行氏ののメモが話題になった。ふたたびchatGPTに説明してもらおう。
「総理2800 すがっち500 幹事長3300 甘利100」と記されたメモは、河井案里氏および河井克行氏の選挙違反事件に関連して、選挙資金の出所や分配について示唆している可能性が高いと考えられます。以下にその内容の解釈を説明します。
メモの内容の解釈
1. 総理2800:
「総理」は当時の内閣総理大臣(安倍晋三氏)を指していると考えられます。「2800」は2,800万円を意味し、この金額が安倍総理から提供された可能性があることを示しています。
2. すがっち500:
「すがっち」は当時の内閣官房長官(菅義偉氏)の愛称です。「500」は500万円を意味し、この金額が菅官房長官から提供された可能性を示唆しています。
3. 幹事長3300:
「幹事長」は自民党の幹事長を指していると考えられます。事件当時は二階俊博氏が幹事長を務めていました。「3300」は3,300万円を意味し、この金額が幹事長から提供された可能性を示しています。
4. 甘利100:
「甘利」は甘利明氏を指していると考えられます。「100」は100万円を意味し、この金額が甘利氏から提供された可能性を示唆しています。
メモの意義
このメモが示している内容は、河井案里氏および河井克行氏の選挙資金の調達先や分配先を示唆しており、違法な選挙資金が自民党の主要人物から提供されていた可能性を示唆しています。これにより、以下の点が重要となります。
- 選挙資金の出所:
自民党の主要人物からの多額の資金提供が行われていたことが示唆されており、これは選挙資金規正法に違反する可能性があります。 - 党内の関与:
自民党の高位の人物が関与していた可能性があり、党全体の倫理観や法遵守の問題として捉えられます。 - 公正な選挙の維持:
このような資金提供が選挙の公正性を損なうものであり、政治資金規正法の厳格な適用や選挙監視の強化が求められることになります。
このメモが検察に押収されたことで、事件の全貌解明が進むとともに、日本の政治資金の透明性と公正性に対する国民の関心が一層高まることとなりました。
同じ党内なのに、同じ選挙区で、党幹部の何らかの「意思」により、資金の傾斜配分が行われた。もちろん、帳簿にも書かずにばら撒くのは論外であり明白な違法行為なのだが、そういうことを平気で実行してしまう「風土」「常識」のようなものがあったということだろう。しかも、克之氏は法相である(総務大臣とか財務大臣ではないところはまあさすがにそこはマシだったかも知らん)。
不条理な会計責任者を引き受ける理由
経理担当者としてもっとも声を大にしていいたいことがある。まず、この立場は、いわゆる「お飾り」ではない。つまりグレーバーがいうところのブルシットジョブではなくて、単なる無給のシットジョブなのである(ジョブですらないので、シット=ひどさ、うんこ)。責任やタスク=しかも帳簿を付けるという、誰もが嫌がる便所掃除のようなシビアなタスク=がガチであるにもかかわらず、労働基準法とは関係ない立場であることから、賃金も払われなければ労働者としての権利安全もまったく守られていない。タスクを履行しないのなら、自分がウンコまみれになるわけで、家族にも党にも迷惑がかかるわけだ。にもかかわらず、いざとなったら一番罪が重いのである。誰がこんなの引き受けるかっていうはなしだ。
いやマジで、金払えって話だよマジで。
もとより経理マンや帳簿を付けることが出来る程度のまあ生真面目な人ならばとっくに民間企業などの別のセクター(つまり労働基準法の下できちんと身分が保障されている雇用契約関係)で仕事しているのであって、もしこんなのを引き受けるとしたら、それは旦那や身内が政治家である場合(つまり縁故)以外に理由が思いつかない。神がかっていたり、なにかのイデオロギーに染まっていて、そういう組織でどんな不条理な仕事だろうが仕事する、所属していること自体から満足感を得られる人ならば別だが、そういうひとは自民党にはあまりいないらしい(以下の動画参照)。
たとえば(自民党本部政治活動費が原資の資金が)自民党県連候補者事務所から県会議員や 市会議員に活動経費が流れるとでそこから
16:37
下のさらにその下下にも当然お金が流れて きますよね。それから、政治団体を持ってるというのなんて
16:43
せいぜい、県会議員なんですよ。市会議員さんたち はねほとんどね政治団体を持っていません
16:48
ま持ってる人もいるかもしれませんよじゃ そうすると県会、候補者のね事務所あるいは県連がお金を
16:58
資金を流しますよね。しかしそこは県会 議員までしか表に出てこないんですよね
17:04
なぜかというと市会議員さんあるいはその下の実際活動する人たち
17:10
には政治団体が持ってませんから。だけど その人たちはね実際はいろんな意味で活動
17:18
するわけですよ、ポスター貼ればね、日当もかかるし。ビラ代もかかるしあるいは座談会やればね、当然会場の経費もかかるしチラシをつく ればチラシ代もかかるってしそんなもいちいちね
17:31
領収書なんか取れない※じゃないですか、ね。だからその政策活動費組織活動費ってのは
17:38
その段階で途絶えちゃうんですよねでそっから 先はきちっと活動してるってことを前提に
17:44
して性善説に立ってお金を流してますから それも全てね裏金だと明らかにしろて言っ
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たらねそれは活動できませんよねそれは どっかの宗教団体やねあるいは イデオロギー政党みたいに活動することに
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よって満足得るような組織じゃないですから ね自民党は。じゃあ野党政党はねじゃ労働
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組合が全部タダ働きしてるんですかと そんなことないじゃないですかね
18:11
ちゃんと別なところから金が出てるわけだ からそれを自民党がね使う金時はねいかに も金に汚いとかね自民党は金権政党だとか
18:18
言ってのはね私はおかしいんじゃないかなと 思いますけどねこれ言うとねちょっと血圧
18:24
が高くなってプツンと切れそうなんで言い ませんけど
※「領収書なんか取れない」というのは、これは字義通り受け止めるべきところだろう。つまり、個別の支出行為の際に、いちいちフォレンジックドキュメント(裁判上証拠となり得る証憑)を収集、管理することは出来ない、ということである。
会計責任者を有給職にしないで憲法改正の噴飯
東大の名誉教授と、自民党本部の元事務局長の対比。おもろー。いや、笑ってる場合ではない。会計責任者の仕事を有給にしないのなら、誰が何を言おうが透明化なんて出来るわけがない。
久米さんが言っているだろう。「県議は政治団体を持っているが、市議は持っていない。だから、領収書なんていちいち取れるわけがない。(だから)政治活動費(の使途)もその段階で途絶えちゃうんですよ」この、シームレスさがまじでクール。ボーダーレス! SDGs! 本当に真実が語られてるなーってすなおーに聞ける。
岸田さん、あまりの裏金問題の炎上にビビって、消火しようとしているのか、必死で「憲法変えるのが急務」とかいっているが、まったく間違っている、というか、あまいな。会計責任者に給料払う制度整備が一億倍急げって事だろう。それもやらずに、今のまま制度を温存して、憲法改正とかまじで。マジでおまいう大賞だし、寝ぼけるにもほどがあると私は死ぬまで言い続けるつもりだ、うんこもとい、縁故まみれの連中に。